浮文様うきもんよう)” の例文
当然、義父の花夜叉は、たれのたねかを、知らずにはおかない。——初めは、藤夜叉もかくしぬいたが、彼女が、嬰児あかごに持たせた地蔵菩薩の守り袋は、足利織の摺箔すりはくに足利家の紋を浮文様うきもんようとしてあった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)