なにしろ北京一流の豪商の大旦那が、自身で交易こうえきがてらの泰山廟詣たいざんびょうまいりというので下にもおかず、お供の端まで日々、とんだいい目のご相伴しょうばんにあずかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)