気性者きしょうもの)” の例文
やくざの万次などにまでだまされましたが、妹のお吉は顔に似合わぬ気性者きしょうもので、姉を伊賀井様に奉公に出すのも、万次風情ふぜいと親しくなるのも、ひどく嫌がっておりました
「御新造を怨んでいる者はあるだろう。あの通り若くて綺麗で、気性者きしょうものらしいから」
お君の妹のお吉さ、——あの娘は優しい顔をしているが大した気性者きしょうものだ、——姉の悲鳴を聴いて手燭てしょくを持って飛び出すと、姉は井戸端で殺されて、曲者は木戸の外へ逃げるところだ。