ヒサギ)” の例文
かうした空想は、鳴き絶えぬ千鳥の声を夜牀に聴きながら、昼見た「ヒサギ生ふる清き川原」を瞑想した態度が、わるく変つて来たものである。
ぬばたまの夜の更けゆけば、ヒサギ生ふる清き河原に、千鳥頻鳴シバナく(同)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ぬばたまの夜のふけゆけば、ヒサギ生ふる清き川原に、千鳥しば鳴く
赤人の「夜のふけゆけばヒサギ生ふる……」なども其だ。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)