梅渓家うめたにけ)” の例文
「京の梅渓家うめたにけから徳島へ依託されました三ツの葛籠つづらがございます。それも明日あしたの便船へ積みこむことになっておりますので、ひとつ、そいつをからくりして」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そちたちはこのつづらの金紋を何よりの不可侵境ふかしんきょうと心得て、梅渓家うめたにけの威光を借り、吾らに手出しがならぬと心得ているのであろうが、抜乗ぬけのりの者がひそんでいることは
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)