柴桑さいそう)” の例文
「しかし、ここから柴桑さいそうへ帰った諸官の者は、口を揃えて、周提督は、すでに和平の肚ぐみなりと、諸人のあいだに唱えていますが」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さる程にようやく柴桑さいそうの地へ近づいて来る。玄徳はややほっとしたが、夫人呉氏は何といっても女性にょしょうの身、騎馬の疲れは思いやられた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、なだめているところへ、折も折、呉主孫権から早馬が来て、総軍みな荊州を捨てて柴桑さいそうまで引揚げろ、という軍令であった。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心ききたる一名の大将にそれを持たせ、柴桑さいそうからほど遠からぬ鄱陽湖はようこへ急がせた。水軍都督周瑜はいまそこにあって、日々水夫軍船の調練にあたっていた。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
われら四人は、陸路を追い詰め、かならず柴桑さいそうの附近において彼奴きゃつらをことごとく網中の魚とするであろう
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして柴桑さいそう城街につくと、魯粛は孔明の身をひとまず客館へ案内して、自身はただちに城へ登った。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)