そうして一時はその御弟子に、黎元洪れいげんこうを選んだと云う事である。そう云えば机の横手の壁には、あの鰐の剥製の下に、「東南撲学とうなんのぼくがく、章太炎先生、元洪げんこう
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)