有耶無耶ありやなしや)” の例文
血にこそ染まね、千束なす紅葉重もみぢがさねの燃ゆる計りの我が思ひに、薄墨の跡だにかへさぬ人の心の有耶無耶ありやなしやは、誰か測り、誰か知る。なり、つれなしと見、心なしと思ひしは、僻める我身の誤なりけり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)