旧弊人きゅうへいじん)” の例文
わたくしの如き旧弊人きゅうへいじんにはこれが甚だ奇風に思われる。この奇風は大正の初にはまだ一般には行きわたっていなかった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そんなわけですから、わたくしのような旧弊人きゅうへいじんはやはり昔の例を追って、十三日には煤掃きをして家内じゅう、と云ったところで婆やと二人ぎりですが、めでたく蕎麦を祝うことにしています。
半七捕物帳:61 吉良の脇指 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)