斎忌さいき)” の例文
この一カ月を超ゆる無為むいの期間が、或いは次の大事な祭を迎えるための、斎忌さいきすなわち「ゆまはり」の期間ではなかったか。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それに加えて厳重なる斎忌さいきの下に神にふんしていた女性は、その期間は自分の神であることをみずからも信じていた。君真物キンマモンと「おもろ」に有るのも是であったらしい。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
是にもう一つの小さな原因をつけ加えるならば、ドンガを甲子きのえねの日とした前からの慣行が、一段とこの日を鼠のための斎忌さいきの日のように、思わしめることに力があったであろう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)