揺椅子ロッキング・チェア)” の例文
旧字:搖椅子
と、いまいましそうに叫ぶと、ツイとピアノを離れ、揺椅子ロッキング・チェアのなかへ乱暴に仰向けにひっくりかえって、不機嫌そうに黙りこんでしまった。
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
槇子の隣りの揺椅子ロッキング・チェアには、妹の麻耶子が、いつもするとおり斜めに腰をかけ、左手を顔にあてて傾けながら、小指は気どったようすで唇の方へまげている。
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
いつまでたっても猪股氏が動かないので、槇子はすっかりじれてしまい、いきなり揺椅子ロッキング・チェアから飛び起きると
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
キャラコさんは、揺椅子ロッキング・チェアにかけて、愉快そうに笑いながら編物をしていたが、心の中はなかなかそれどころではなかった。すこし、気になることがあるのである。