揮発きはつ)” の例文
旧字:揮發
彼はその柔らかい感触に、得体の知れぬうごめきを受け、又ゆうべの夢が、生々しく甦って来るのを感じた。そして苦汁は軽く揮発きはつして行った。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
夜業よなべをやっていながらふとした粗相で傍に置いてあった揮発きはつの大罐に火が移って、三人とも頭からその爆発を浴びてしまったというのであった。
生不動 (新字新仮名) / 橘外男(著)