提轄ていかつ)” の例文
「ようっ、これは提轄ていかつさまで」と、鄭は彼と見たので如才なく帳場を離れ——「おめずらしいじゃござんせんか。直々の御用なんてえのは」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
逃亡した提轄ていかつ魯達にたいしては、天下の随所ずいしょ、いついかなる土地なりと、見つけ次第に逮捕たいほ処分構いなし、の令が出された。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まあ待ってくださいよ、こっちは商売、先はお客、そう手ッとり早くはいきません。なンなら、先へ行って下さい。坊っちゃんも、提轄ていかつさんも」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)