接触せっしょく)” の例文
旧字:接觸
かれは塾生たちの気持ちの動きを知るために、かれらとの個人的接触せっしょくの機会をできるだけ多くすることにつとめなければならなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「温度の異なる二つの物体を互に接触せっしょくせしめるとだね、熱は高温度の物体から低温度の物体へ、両者の温度の等しくなるまで、ずっと移動をつづけるんだ。」
寒さ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「例の偵察ロケットがね、さっきから月世界の表面に接触せっしょくしたよ。あのロケットが送ってよこすテレビジョンが、いま操縦室の映写幕にうつっているから、見にこない」
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
したがって、友愛塾の関係者は、これまでなるべくその人との接触せっしょくをさけるようにして来ていたのである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
できるだけ塾生たちに接触せっしょくして、かれらの感想をきいたりするのだったが、今日は、広間を出るとすぐ、塾長室に行き、朝倉先生に向かって、なじるように言った。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)