折疊み眼鏡ロルネット)” の例文
どうしたわけだか急に出現に及んだ金縁の折疊み眼鏡ロルネットといい、眞新らしい下着といい、——まったく五分のすきもなかった。
胸のところに紐でぶら下げてあった鼈甲の折疊み眼鏡ロルネットを引き出して、それを眼に當てがうと、卓子のうえのシャンパンの壜をためつすがめつした。
例の折疊み眼鏡ロルネットは胸のポケットから拔け出して、紐にぶら下がったままだらりとゆかのあたりまで垂れていた。同じゆかのうえには帽子も轉がっていた。