打抛うっちゃ)” の例文
すべて私の生きて来た所以ゆえんのものは何時も生真面目と実直のしんの方に、事がならなかったら、やけくそになってやれという打抛うっちゃりの絶望であった。
おはま 打抛うっちゃっておおき。大所帯を張ってると内輪同士の争いは珍しかない、一々気にとめていられるものかね。それよりかお登世。早く顔を出しといで。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
打抛うっちゃっておけ! と、いっておいた。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
抜けて落ちる物なら打抛うっちゃって置いた方がよいと私は元気になって、エレベーターから飛び出すと私を捜すための、井荻看護婦がいくらか硬い顔立で立っていた。
おふみ 本当に、あたしが男だったら打抛うっちゃっときやしませんよ。
瞼の母 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)