“戸板返”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
といたがえ50.0%
といたがへ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
底知れぬ黒き眼のなかに我を忘れて、すがる未来に全く吸い込まれたる人は、刹那せつな戸板返といたがえしにずどんと過去へ落ちた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何だか戸板返といたがへしの場を見るやうな心持がして、ふと立止ると、お常さんは橋の欄干にもたれ、夕風に髪を吹き乱し、ぢつと水を見下しながら、木場さん、アラあすこにわたしの顔が映つてゐる。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)