悪魔ぢやぼ)” の例文
旧字:惡魔
「なれど今『あんちおきや』の帝は、あめが下に並びない大剛の大将と承つた。されば悪魔ぢやぼも帝の御身には、一指をだに加へまじい。」
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「それがしは、帝にそむき奉つて、悪魔ぢやぼに仕へようずと申したれば、かやうに牢舎致されたのでおぢやる。おう、おう、おう。」
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何故と申せば、検校けんげうのうたふ物語の中に、悪魔ぢやぼと云ふ言葉がおぢやると思へば、帝はあわただしう御手をあげて、必ず十字のしるしを切らせられた。
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)