忡々ちゆうちゆう)” の例文
びたるの音に和し、陰惨たる海風に散じ、忡々ちゆうちゆうたる憂心を誘ふて犇々ひしひしとして我が頭上に圧し来るや、郷情うつとして迢遞悲腸てうていひちやうために寸断せらるゝを覚えて、惨々たる血涙せきもあへず
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)