忌日いみび)” の例文
松岡は明らかな不愉快さを表情にうかべると、表の障子をいきおいよく、あまりに勢よく開けたのだった。寺の境内が見渡されるのだが、何かの忌日いみびで赤い流れ旗が一ながれ夕やみの中によどんで見えた。
三階の家 (新字新仮名) / 室生犀星(著)