御戦みいくさ)” の例文
「ゆめ、さような僭上せんじょうではございません。ただこの御戦みいくさを、いかにせば、勝目かちめとしうるか、それのみにござりますれど」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「でも、こんどは、お父上も生きてはかえるまい御戦みいくさ。死を決めての御出陣だと聞きました」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いつか、わが兄上に似ておいでられたな。そんなことは正季にもわかっています。……けれど、御戦みいくさはなんのためだ。まこと、この国の武士なら、みかどの御楯みたて、一身の利害などは、かえりみてもいられぬはず……」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)