“御叔母（おば）” の例文
「分らないわ、私（わたし）には。——出たいものは世間が何と云ったって出たいんですもの。それが御叔母（おば）さんの迷惑になるはずはないわ」
虞美人草 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「だれが？　御叔母（おば）さんが？　鉄砲玉でたくさんよ。だから早く御嫁を持たしてしまわないとどこへ飛んで行くか、心配でいけないんです」
虞美人草 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「御叔母（おば）さん。欽吾さんは出たいのですから、素直に出して御上げなすったら好いでしょう。無理に引っ張っても何にもならないと思います」
虞美人草 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「はい、貰ってきよ。一枚か。——御秋（おあき）さんは善（よ）い所へ片づいて仕合せだ。な、御叔母（おば）さん」
草枕 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「そうさ、船ではなかった。馬であった。やはりここで休んで行ったな、御叔母（おば）さん」
草枕 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「御叔母（おば）さん近頃は御寺参りをなさいますか」
趣味の遺伝 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)
「御叔母（おば）さんには何か話しましたろう」
趣味の遺伝 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)