後藤点ごとうてん)” の例文
彼はあの後藤点ごとうてんの栗色の表紙の本を抱いて、おずおずと父の前へ出たものであった。何かというと父が話し聞かせることは人倫五常じんりんごじょうの道で、彼は子供心にも父をうやまい、おそれた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)