「北条の殿様の敵だとすれば、左近将監様にも敵にあたるわけだな」誰とも知れずに一人がいった。「お二人はグルだということだからな」
おちつきはらっているのも道理! このお小姓は家老石藤左近将監などの支配をうける、この大村藩のさむらいとは、いささかその身分がちがいます。
種子島左近将監という人が熊野を信仰して、遠くかの地より小さな石を一つ、小箱に入れて迎えて来ましたところが、それが年々に大きくなって、後には高さ四尺七寸以上、周りは一丈三尺余
石藤左近将監というかたが、金と権力にあかせて建てられた住居だったのです。
主人の左近将監と竜胆寺の若さまが、たしかに碁をうっていられるはずなのに、話声ひとつきこえるでもなければ、石の音がするでもなく、寒けのするようなしずけさは、どういうわけでしょう。