屋内やぬち)” の例文
街に出づれば、その暗黒は屋内やぬちに殊ならざりき。神よ。おん身の造り給ふところのものゝ中に、かゝる不幸もありけるよと、獨り泣きつゝ我は叫びぬ。此夜は家に返りて些の眠をだに得ずして止みぬ。
冬の宿しゆく屋内やぬち暗きに人居りて木蓼またたびむかひそと木蓼またたび
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)