屋久島やくしま)” の例文
種子島たねがしま屋久島やくしまではこれに該当する区劃をバリ(晴)といい前晴めんばり西晴にしばりなどという。バリは壱州のフレと同じ語であることは疑いあるまい。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ゆき子も、一方、その事を気にしたやうだつたが、富岡の屋久島やくしま行きがきまつた以上は伊庭のすごんだ速達なぞは、気にする事もないと思つた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
宝永五年の夏のおわりごろ、大隅おおすみの国の屋久島やくしまから三里ばかりへだてた海の上に、目なれぬ船の大きいのが一隻うかんでいるのを、漁夫たちが見つけた。
地球図 (新字新仮名) / 太宰治(著)
富岡は、このごろ、以前の農林省の友人の世話で、南の果ての屋久島やくしまへ行つてみないかといふ話があつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)