居周いまわ)” の例文
そこらの芸妓屋や、劇場の居周いまわりも静かであった。お庄は暗い町をすごすごと歩いていたが、どこへ行くというあてもなかった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
お増は寒い風にふかれながら、婆さんに教えられた、その店の居周いまわりを、いつまでもうろうろとしていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
年取った内儀さんは、よく独りで、市中や東京居周いまわりの仏寺をあさってあるいた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)