少彦名神すくなひこなのかみが国土経営の功を終えて、あの世界におもむいて永く止住しじゅうなされたことは、「神功紀」の寿宴じゅえんの御歌にも見えて、よほど素尊の根堅洲国ねのかたすくにと近く、つは人界との往来も考えられるが
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)