小豆粒あづきつぶ)” の例文
小豆粒あづきつぶほどの血の飛沫を見ると、八五郎を下へ追ひやつて、庇傳ひに——かつて矢並行方がお隣りの二階に通つたとほりを、小倉嘉門の二階の手摺に辿たどり着き
みんな似たりよったりの人間たちの集団の中で、ぼくは板の間にあけられた小豆粒あづきつぶのうちの、その一粒のように、いまに自分でも自分を見わけられなくなってしまうのではないのか?
お守り (新字新仮名) / 山川方夫(著)