小侍従こじじゅう)” の例文
大宮の庭の名残りの黄菊紫蘭とも見え、月の光に暗い勾欄こうらんの奥からはの袴をした待宵まつよい小侍従こじじゅうが現われ、木連格子きつれごうしの下から、ものかわの蔵人くらんども出て来そうです。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)