宍道湖畔しんじこはん)” の例文
宍道湖畔しんじこはんにただ一つさびしく建っていて、今は親子二人水入らずで働いている。そこではほとんど粗陶器ばかり作る。だがこんな窯の方にこそまだ作物に命が残っている。
雲石紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
そうかといって、常陸ひたちの霞ヶ浦附近や、出雲の宍道湖畔しんじこはんのように、水郷といった趣ではないが、大河が四境を圧して、海と持合いに、この平野がのびているという感じは豊かである。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)