奧樣おくさん)” の例文
新字:奥様
唯一度、信吾は對手を「奧樣おくさん」と呼んで見た。清子は其時うつむいて茶をいでゐたが、返事はしなかつた。また顏も上げなかつた。信吾は女の心を讀んだ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)