夤賓閣いんひんかく)” の例文
光圀は折ふし那珂なか夤賓閣いんひんかくにいたので、庭の砂上に縄付なわつきを曳かせ、自身刀を取って、長作のうしろへ迫ったが、ふと、従士じゅうし中村新八なかむらしんぱちをふり向いて
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昨日きのう那珂湊なかみなと夤賓閣いんひんかくで、ご決心をつけられ、即刻、早馬でお帰りになるやいなや、老臣から各〻を集められ、固いご意中を告げられたであろうが」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に酒を呼んで、那珂なか夤賓閣いんひんかくに、人間の至楽を極めるかのような閑日にあってもである。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)