“壱円札”の読み方と例文
読み方割合
いちえんさつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
街に出て骨が鳴らなくなってからも、時々私は手紙の中に壱円札いちえんさつをいれてやっては、「殴らなければ一度位は会いに帰ってもよい」と云う意味の事を、その別れた男に書き送ってやっていた。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
しばらくすると井戸端いどばたでざあざあ音がするから、出てみたら竹の先へ蝦蟇口のひもを引きけたのを水で洗っていた。それから口をあけて壱円札いちえんさつを改めたら茶色になって模様が消えかかっていた。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)