祭主の黙祷もくとうについでうやうやしく声明読経しょうみょうどきょうに及ぶかと見ると、そうではなく、恥かしそうにバラ緒の下駄を突っかけて、竹藪たけやぶの裏の方へ消えてしまいました。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)