“坊津”の読み方と例文
読み方割合
ぼうのつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七月初、坊津ぼうのつにいた。往昔、遣唐使が船出をしたところである。その小さな美しい港を見下す峠で、基地隊の基地通信に当っていた。私は、暗号員であった。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
いろいろとめもないことが、頭に浮んで消えた。坊津ぼうのつのことをぼんやり考えていた。あの頃はまだ良かった。坊津郵便局の女事務員は、私が転勤するというので、葉書二十枚をはなむけに呉れた。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)