囚人とらわれびと)” の例文
廊下の左右は囚人とらわれびと達の部屋で、部屋部屋からは囚人たちの、呟いている声、呪っているような声、突然恐怖に襲われたような、叫び声などが聞こえて来た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その行く手に廻り横から襲い、後から続いて武士や不具者かたわもの——城兵と囚人とらわれびとの人の群れが、混乱し渦巻いた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……建てたお方は一ツ橋様! そうしてあなた様は囚人とらわれびとで、逃げようとなされても逃げられません。……そうして妾こそその華子なので。でも恐れるには及びません。無益に危害は加えません。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
囚人とらわれびとどもの逃げて行くのをも、さえぎらなければならなくなった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)