人目もはばからずに喃々喋々なんなんちょうちょうと、はなはだよろしくない艶語えんごにうつつをぬかしている姿が目にはいりましたので、認めるや同時です。
鈴江は春江を殺しただけではなく、春江の情人じょうじんたる岡安を完全に手に入れ、岡安も春江のことなどを忘れてしまったかのように鈴江と喃々喋々なんなんちょうちょうの態度をとった。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)