唐變木たうへんぼく)” の例文
新字:唐変木
あのけちな唐變木たうへんぼくの婆さん、何かつてばかう怒鳴つてたつけ『まあ、このイタヅラメ、コドモメ!』つてね——それから樸たちはまた
「わけのわからねえ唐變木たうへんぼくぢや無いか、泥棒を搜し出して、あわよくば盜まれた金を取り戻してやらうといふのに——」
唐變木たうへんぼくであり變人であり、不具かたはぢやないかなどと、惡口を言はれるほどの謹直さでした。
「あツ、何をするのさ、人の手なんか握つて、いけ好かない唐變木たうへんぼくだよ」
「解らない唐變木たうへんぼくだよ。殺さうと思つたことは幾度あつたか知れないが、私がやる前に他の奴がやつたのさ。しやくにさはるぢやないか、もう三日生きて居れば、間違ひもなくこの私が殺してやつたのに」