脚本は在来の「和田合戦女舞鶴わだかっせんおんなまいづる」をそのままであったが、かの門破りの場に出る板額は、下げ髪にうしろ鉢巻、直垂ひたたれ小手こて脛当すねあてをつけて毛沓けぐつ穿いているという活歴式かつれきしきのこしらえで
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)