吏事りじ)” の例文
どうあっても、大岡どのの如き人物を、腐った古池のような吏事りじの中に、生かしておかねばならん。存分に、働いていただかねばならん
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれどここでは江戸城の一吏事りじに過ぎないので、侍者一名を側につれただけで、至極格式にとらわれていないふうである。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして吏事りじ根性の常でもあるが、自己の無能を、天災時のような不可抗力のものに、見せようとした。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)