名簿みょうぶ)” の例文
「ここですぐ名簿みょうぶを差し上げたいのですが、今は院の御使の身、都にただちに馳せ帰り、すぐにしたためて差し上げたいと存じまする。私の弟の史大夫重能しのたいふしげよしも同じ考えにございます」
武士がある大家の家人となれば、名簿みょうぶに二字を書してこれを主人に呈し、実名をまずに呼んで下さいという儀式を行った。この制度が廃れてから、公けに家号を名乗ることを二字の免許と称した。
名字の話 (新字新仮名) / 柳田国男(著)