叩頭ぬかず)” の例文
小声で朗詠を吟じながら、境内まで来た庄三郎は、静かに社殿の前へ行き、合掌して叩頭ぬかずいたが
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
道端に乞食が一人しゃがんでしきりに叩頭ぬかずいていたが誰れも慈善家でないと見えて鐚一文びたいちもんも奉捨にならなかったのは気の毒であった。これが柴とりの云うた新坂なるべし。
根岸庵を訪う記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)