古年こぞ)” の例文
思いずれば古年こぞの霜月の末、姉のひつぎを送りてここへ来りし日は、枯野に吠ゆる冬の風すさまじく、大粒の霰はらはらと袖にたばしりて、満目荒凉、くらく寒く物すごき日なりき。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)