反響エコー)” の例文
「ウィルヘルム・テル」をひもとくときはじめて記される言葉はクーライエンのメロディーである。反響エコーのようにこれに答える山上の牧歌は、そのヴァリアツィヨーンである。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
犇々ひしひしと身に迫って来るのを感じる、声を限りに叫んだが、反響エコーは岩の空洞よりオーイと返すのみ、自分は友を呼ぶ、反響は自分を冷嘲する、寥廓りょうかく無辺むへんの天の一角を彷徨さまようて
奥常念岳の絶巓に立つ記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)