反抗はむか)” の例文
「何だ。貴様たち。こちらは文字のある先生方じゃないか。下衆のくせに寄ってたかって、先生方に反抗はむかうなんて、恥知らずが……。」
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
鋭い、突き刺すやうな疼痛とうつうがあつた。この知覺は、しばらく恐怖を通り越した。私は狂人のやうになつて、彼に反抗はむかつた。私は、私の手が何をしたか、はつきり知らない。
「滅相な。手前どもがこの旦那衆に反抗はむかうなんて、そんな……。」相手の一人がびっくりしたように言った。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)