卓袱台しっぽくだい)” の例文
「…………」お粂は返辞をしなかったが、頤をささえていた両の手を下ろすと、卓袱台しっぽくだいの上を無意識にこすった。思い惑っているようすといえよう。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「さて、何かを祝おうではないか」で、四辺あたりへ眼を配った。裸蝋燭はだかろうそくが焔を上げて、卓袱台しっぽくだいの一所に立っていた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
三尺幅に一間ぐらいの長さの、足高の卓袱台しっぽくだいが四、五台がところ、土間に位置よく置かれてあったが、その一台を前に控えて、紋也は飲んでいるのであった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)