千振せんぶり)” の例文
母は滅多に外出しなかったので、たまに前の山に千振せんぶりみなどに行く時、私らはそれを大変な珍しいことのようにして、そのあとについて行った。
私の母 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
千振せんぶりと稱する藥草も多し。鹽手といふ草、この山と日光山とのみにありて、春はその芽を食ふべしと聞く。氣候は東京に比すれば、十度以上の差あるべし。
鹿野山 (旧字旧仮名) / 大町桂月(著)