なにしろ、そのころの鉄道てつどうといったら、人の足あとどころか、北海道名物ほっかいどうめいぶつのからすさえもすがたを見せないような原野げんやひらいて通したのだから、そのさびしさといったらなかった。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)