栂尾とがのお明慧上人みょうえしょうにんが、北条泰時ほうじょうやすときに「あるべきようは」の七字を書き与えて、天下の政権を握るものの警策いましめとせよと、いわれたというその話と思い比べて
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
ところが北条泰時ほうじょうやすときの反対でそれが実現せず、土御門つちみかど上皇の皇子が即位せられた。これが後嵯峨天皇であった。これ以後北条氏の力は皇位継承にまで常に干渉いたすようになった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)